乗り越えて強くなる

 看護師不足とは言え、看護の勉強をして看護師になる方が少なくないと思います。この世に患者がいる限り、自分が率先して看護師になろうとする方が途絶えていかないのであり、看護師になることで患者を救うことができると安堵する方は多いと考えられるのです。それを叶えるために看護師国家試験に合格する必要があり、その試験に対する特別な想いを抱いている看護学生は少なくないと思います。その試験の合格をもって人生の節目を迎えたと感じている方がいるのではないでしょうか。何しろ今度は自分が看護をする立場として病院勤めをすることになるのですから、病院への入職に向けて気を引き締めているのが窺えるのです。

 看護師国家試験に合格した方は、「よし、これで望む病院勤めができるようになるぞ。看護師国家試験に合格したことで、今までやってきた実習の苦労が報われた感じだ」という嬉しい気持ちになると考えられます。それだけ合格が与える心理効果は絶大であり、極端に言えば、地獄から天国に移り変わったような心境だと思うのです。合格したという事実が潜在意識に刷り込まれることによって、仮に看護の現場で挫けそうな場面に遭遇したとしても、看護師国家試験に合格したことを思い出すことで、試験勉強をしていたときと比べたら全然大したことじゃないと受け流すことができると考えられます。試験の合格が人生に対しての免疫をつけていき、試練に立ち向かう力を与えてくれるものではないかと思うのです。